ピアノや野球、サッカーなどの習い事の教室を開業・運営する上で大切なのは集客です。生徒さんが集まれば利益も上がり、教室に活気が出てくるという好循環が生まれます。しかし、集客は簡単なものではありません。特に近年ではWebが主な集客方法にシフトし、専門的な知識やスキルが求められるようになってきています。
今回はこれらスクール系ビジネスの効果的な集客ノウハウを多数の実績があるWebマーケティング・ホームページ制作のプロの視点でわかりやすく解説します。
目次
１．習い事・教室の集客で大切な3つのポイント
スクール形態のビジネスの集客において、考慮するべきポイントが3つあります。
下記の3つを抑えておくことにより、自社の集客にプラスとなることは間違いありませんので、ぜひ押さえておいてください。
①地域性を考える【地元の客層の解像度を上げる】
多くの人は習い事をするときになるべく地元の教室やクラブに通います。仮にご自身やご家族が習い事をする場合、まず自宅や職場、学校から通える場所の教室を候補に入れるはずです。
近年ではオンラインレッスンも積極的に行って全国対応している教室も多いです。また、他では教えていないノウハウを指導している、著名な講師がいるというように、希少性がある場合は遠方から生徒さんが通ってくれるケースもあるので、地域性の縛りは若干弱くなるかもしれません。
しかし、やはり習い事や教室のようなローカルビジネスにおいては通いやすいこと、生徒さんの生活範囲から近いことが集客戦略を考える上でもっとも重要になってきます。よって、地元の客層のライフスタイルやニーズを観察・調査して客層の解像度を上げることが大切です。
②自社の得意領域とターゲットを決める【ターゲティングとポジショニング】
集客するからには1人でも多く呼び込みたいと思われるのは当然のことだと思います。とはいえ、「誰でも大歓迎」では考えものです。特定の層をターゲットに絞り込む「ターゲティング」は非常に大切です。
たとえばピアノ教室の場合、まずは大人向けにするのか？子供向けにするのか？を決めます。子供向けでも単なる習い事と音大への進学などプロを目指す前提のレッスンでは内容が全然違ってくるかと思います。大人向けでも働いている方が趣味でやる場合と、専業主婦（夫）やリタイアしたシニアの方では大きく異なります。このように、「誰に？どんなレッスンをするか？」というターゲットを絞り込むことが重要です。ターゲットは1つに設定する必要はありませんが、生徒さんによってニーズが異なり、それに伴って集客のアプローチも変わってくるため、この工程は必ず行ってください。
大人も子供も、初心者も上級者も、すべての層を狙えるのは大手でない限り非常に難しいです。
③独自性を考える【差別化】
習い事や教室の独自性（＝他の教室との違い。個性）も考えましょう。オンライン講座にも対応している、珍しい楽器を習うことができる、講師の質が高い（元野球選手や国際コンテストに入賞したピアニストなど経歴や実績が突出している、知名度があるなど）、独自の指導メソッドがある、通いやすい、設備が充実しているなど、それぞれ教室によって異なります。
こうした独自性を打ち出すことで、他の教室との差別化が可能です。また、先ほどもご説明したように、希少性が高ければ多少遠くからでも生徒さんが通ってくれる可能性が高くなります。
独自の特色やあまり競合が行っていないサービスがあるのであれば、それを強みとして積極的にアピールしていきましょう。
２．習い事・教室に必須のWEB集客方法3選
上記の地域性とターゲティング、独自性の3つを考慮して、最も効率よくユーザーに伝えるWEB集客方法として
（１）ホームページ制作
（２）ビジネスプロフィールの登録
（３）SEO対策
についてご紹介します。
（１）集客を意識した習い事・教室向けホームページ制作
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誰もがパソコンやスマホなどを使ってネットで情報を収集する今、ビジネスするのであればホームページが必要不可欠です。また、他の集客方法（後述するGoogleビジネスプロフィールやリスティング広告、ポータルサイト、SNSなど）のハブ的な役割もホームページが担います。そのため、ホームページがなければ他の方法で集客するのも難しくなってしまいます。
前述の3つのポイント（地域性・ターゲット・独自性）を意識した、集客につながるサイトを作ることが大切になってきます。
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具体例で分かる習い事・教室向けホームページ
例えばホームページ内にスクールへのアクセス情報や分校が複数ある場合はそれらが一目で分かるようなマップを載せることで、サイトに訪れるユーザーのためになるだけでなく、検索エンジンも『○○地域のスクール』という風に認識しやすくなり、結果的に『○○地域 ピアノ教室』などのキーワードで調べたときに検索結果に出てきやすくなります。
またサイトに入ってきた際にはターゲットとしているユーザーと一目で分かるような画像や他にはない独自の強みをメッセージとしてTOPページの上部に配置することも有効です。
その他、学習塾の場合、生徒様の合格体験記、生徒と先生が一緒に写った写真、親御様の感想など『実際に通っている方の声・様子』を入れることで、そのスクールの信頼度アップに繋がり最終的に無料体験や入塾に繋がりやすくなります。
入会に興味のあるお客様向けに、無料体験レッスンを設けている教室も多いです。積極的に活用していきましょう。
（２）Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の登録
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良い口コミが集まれば、地図とともに表示される★の評価が上がります。
口コミを見てその教室に通うかどうかを判断する人は多く、Googleビジネスプロフィールは地域性・独自性をアピールできる絶好のツールになります。
しかも無料で使うことができるので、利用しない手はないでしょう。
写真の登録もできます。意外に適当な写真を入れている業者が多いですが、写真にも気を配ることでより問い合わせにつながる可能性を高められるでしょう。
登録は1時間もあれば可能です。誰でも登録ができて他社はどこもやっていますので、積極的に取り入れましょう。
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（３）ホームページ制作後のSEO対策⇒CMSproのSEO対策はこちら
ホームページは必須ですが、作成しても初期の頃はほとんど誰も見てくれません。ホームページへのアクセスの流入経路はGoogleやYahoo！といった検索エンジンが主です。検索結果画面の上位に表示されることで、はじめてアクセス数がアップします。
ホームページは作成して終わりではありません。ライバル社が出てくる可能性があり、流行り廃りが変化しやすい現代では、常にホームページの改善や情報のアップデートを行っていくことが必要です。
具体例で分かるSEO対策
例えばある塾の強みがその地域におけるNO.1の合格率なのであれば、合格率の数字情報をサイト上にしっかりと掲載したり、合格者の声を載せたりする。
例えばピアノ教室であれば、テクニックや上達するためのコツなどをブログ・コラム記事としてサイトに掲載してユーザーの悩みを解決する。
こういったことを定期的に行うことで、サイト全体の価値が上がりやすくなり、結果的に検索結果の上部に表示されやすくなります。SEO対策はホームページ制作と同じくらいに大切です。SEOを行ったからといってもすぐに結果が出るわけではなく、施策をはじめてから半年～1年以上で少しずつ成果が現れはじめます。長い目をもちホームページを育てる感覚で継続的に取り組んでいくことが大切です。一方で、検索上位に表示されるようになれば、安定的な集客効果が見込めます。
とはいえ、どういったキーワードで上位を狙うか（セオリーは地域名+塾、地域名+○○教室など）など戦略も必要になってきますので、そこまで手が回らない、ホームページを活用する時間がなくてお困りの方は、SEO対策のコンサルタントや代行業者に依頼することも検討しましょう。
SEO対策及びコンテンツマーケティングについてより詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ！
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３．習い事・教室でなるべく行いたいWEB集客方法3選
ここからは必須ではないものの、習い事・教室ビジネスでなるべく行いたい集客についてご説明します。前章の施策と平行して行うことで、さらに集客効果をアップさせることができます。
（４）リスティング広告【早く効果が見込める定番の広告】
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リスティング広告とは検索結果画面に表示される広告のことです。たとえば、「サッカー教室 世田谷」という検索キーワードは世田谷区でサッカー教室を探している方が検索している可能性が高いです。このキーワードに対して世田谷区内のサッカー教室が広告を表示させてホームページにユーザーを誘導すれば、申し込んでくれる可能性が高くなります。
SEOでは検索結果画面の上位に自社のサイトを表示させるために年単位の時間をかける必要がありますが、リスティング広告は広告費を支払えばすぐに上位表示が可能です。なるべく早めに成果を上げたい方におすすめの施策と言えます。
広告の出稿自体はどなたでも可能ですが、運用は簡単ではありません。データを見ながらキーワード選びや広告文の考案、ターゲットの設定などを行い、定期的に改善を積み重ねていく必要があります。また、クリック課金制（広告をクリックすると費用が発生）であることから、知識がない状態で運用するとコストだけがかかり、思ったように見込み客が集まらないということもあり得ます。こちらもプロに相談されるのがおすすめです。
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（５）ポータルサイトへの登録
ポータルサイトとは特定の業種あるいは地域にある事業所の情報をまとめたサイトのことです。飲食店の情報を集めた「ぐるなび」や「食べログ」、不動産会社の情報を集めた「SUMO」などが有名です。
習い事・教室であれば「ジモティー（地域の事業所の情報を集めたサイト）」や「エキテン（オールジャンルの店舗ポータルサイト）」、「EPARKスクール（オールジャンルの習い事・教室ポータルサイト）」、「スクルー（子供の習い事・塾向けポータルサイト）」などが挙げられます。
ポータルサイトはSEOが非常に強いため上位表示されやすく、情報を掲載することで認知度をアップさせることが可能です。SEOやリスティング広告に加えてアクセスの間口を拡げることができます。
ただし、こちらもただ情報を掲載すればいいというものではありません。写真や動画をアップして教室の雰囲気が伝わりやすくする、独自性を打ち出した説明文を掲載する、ホームページのURLを掲載するなど、さまざまな施策を行う必要があります。
（６）SNSを使った集客
代表的なものとしてTwitter、Facebook、Instagramが挙げられます。これらのSNSは無料で登録できる上にユーザー数も多いので、非常に優秀な情報発信ツールと言えます。
Twitterは140文字以内で自分のつぶやきや写真・動画を投稿できるSNSです。ユーザーの幅が非常に広く、拡散性も高いという特徴があります。習い事や教室の最新情報を発信する他、次の日程を掲載するなど連絡ツールとしても使えます。
Facebookは実名登録を必須にすることで高い信頼性を担保しているのが特徴。特に30代以降のユーザーが利用している傾向があります。スキルアップや健康維持を目指しているビジネスパーソン、子供の塾や習い事をしている親御さんをターゲットにされている教室におすすめです。
Instagramはビジュアルを重視したSNSです。Facebookと比較するとユーザーの年齢層が若く、10～20代の女性が使っている割合が高いです。そのため女性向けのレッスン（ヨガや美容、音楽など）の集客に最適と言えます。おしゃれな雰囲気を演出したい、教室の空間や雰囲気づくりをアピールしたい方にもおすすめです。
このように、SNSにはそれぞれ特徴があります。ターゲットや独自性を考慮してメディアを選定し、情報発信を頻繁に行うことで、習い事・教室の認知度アップにつながります。
４．習い事・教室でできれば行いたいWEB集客方法2選
ここからは余裕があってさらに集客効果をアップしたい場合に行いたい施策について解説します。これまでご紹介した施策に加えて行うことで、より多くの生徒さんを集められる可能性があります。
（７）YouTubeを使った動画コンテンツの発信
YouTubeは言わずと知れた世界最大手の動画共有サイトです。今やトップYouTuberは芸能人並みの知名度を誇り、それだけ私たちに馴染みが深いメディアと言えます。YouTubeで情報発信をされている企業も多くなってきました。もちろん、習い事・教室についても例外ではありません。
たとえばスポーツ教室であれば普段の練習や試合の様子、ピアノ教室であれば普段のレッスンの様子や上達のコツを発信することで、教室やレッスンの雰囲気がユーザーに伝わり、「ここで習えば成長できそう・楽しそう」という印象をもってもらえる可能性があります。
特に今ビジネス系や教養系のYoutubeチャンネルが伸びているので、スキルの解説を伴う教室や講師がユニークなテクニックを披露できる、個性的な講師が揃っているタイプの教室にもおすすめです。
（８）LINE公式アカウント(LINE@)
LINEも日本では利用者が非常に多いチャットツールです。LINE＠は企業がLINEで情報を発信するためのアカウントです。写真や動画も含めて習い事や教室の情報を発信することができます。友達登録をしないと情報が届かないため、LINE公式アカウントのユーザーは登録というハードルを超えた、濃い見込み客であると言えます。一方でメルマガを送るためにメールアドレスを登録してもらう、DMを送るために住所を登録してもらうといったステップよりも障壁が低く、見込み客を集めやすいのもメリットです。
見込み客とコミュニケーションをとりながらサービスの利用を誘導するのに適しています。登録への動線はホームページ（ホームページ内のランディングページを含む）にリンクアイコンを設置する、SNSにリンクを設置する、チラシや教室のPOPにQRコードを開催するなど、さまざまです。他の集客方法と組み合わせてLINEアカウントに登録してもらい、クロージングをするという流れを構築することで、効率的な集客が可能となります。
５．【番外編】オフラインの集客方法
チラシの配布・看板
これまでWeb集客の方法についてご説明してきましたが、だからといってこれまでの紙媒体の集客は効果がないというわけではありません。チラシは今でも非常に有効な集客ツールです。配布方法に関してもポスティング（自分で行う・ポスティング会社に依頼する） 、コンビニや郵便局、飲食店、公共施設などに置かせてもらう、学校の前や駅前で配るなど、さまざまなアプローチがあります。
特にネット利用率が低いシニア層をターゲットとしている場合は効果が見込める可能性があります。若年層向けの教室であってもチラシを渡すことで相手の記憶に残りやすくなります。一方で効果測定が難しく、やはりただチラシをばらまくのではなく戦略を立てて行うことが重要です。
たとえばチラシにホームページやSNS、LINE＠への誘導（QRコードや「●●で検索」といったコピーなど）を設置することで、見込み客の獲得につながります。
とにかく今はあらゆることがネットで検索される時代です。ホームページやSNSでの情報発信などWeb集客を行った上でチラシというオフライン集客を行うことで効果が見込めるようになります。
まとめ：WEBの活用と戦略作りが成功のカギ
習い事や教室の集客においてもWeb集客は非常に効果的ではありますが、成功するためには戦略が必要不可欠です。特にまだ集客を本格的にされていない方、これから開業される方は、まずはホームページを作成しましょう。すべての集客の基本であり、これがないと他の集客も成り立ちません。
繰り返しになりますが、ホームページはレイアウトや動線を考慮して設計し、作成後もSEOを意識して定期的に情報を発信していく必要があります。また、それ以外の集客方法についても戦略を立てて効果を最大化するためには、ある程度の知識やスキルが必要となるため、プロに依頼されることをおすすめします。
CMSproなら、ホームページ制作からSEO対策、リスティング広告まで一貫した集客のご提案が可能です。対応実績は2791件以上、対応業種は41業種以上で、もちろん習い事ビジネスや教室運営をされているお客さまも多数集客のお手伝いをさせていただき、成果を挙げられていらっしゃいます。ただいま無料相談や貴社のホームページ・SEO診断も実施中です。集客でお困りなら、ぜひ私たちにご相談ください。
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監修者谷口 翔太リンヤ株式会社 代表取締役
2007年「リンヤ株式会社」を創業。WEBマーケティング歴16年。草創期より一貫してWEBマーケティング の専門家として、多くの企業の収益向上に貢献。これまでに手がけた企業は2902社。豊富な経験を活かし、SEO対策を中心とした効果的なWEB施策により集客最大化を図る。HP制作から運用まで顧客企業をトータルでサポートしている。
