今、多くの人はまずネットで情報を収集します。そのため、集客をするのであればWEBの活用は避けて通れません。中古車買取業についても同様です。
本記事では以下のような集客をしたい車買取業者の方向けに、HPをどのように活用したらいいか(=方針)と具体的な施策例をご紹介します。既にHPがある前提の内容となっておりますが、まだHPをお持ちでない方含め、ぜひとも参考にしてください。
- 車買取の集客で何をすればいいか悩んでいる方
- 車買取の効果的な集客方法を知りたい方
- WEBを活用してお客様からのお問い合わせを直接獲得したい方
- 情報買取に限界を感じている方
- 自社の強みが何か分かっていない方
※こちらの記事は大手車買取業者というよりは、個人やフランチャイズなどで車買取サービスを展開する方向けの内容となっております
目次
編著者森山
車買取業のホームページ制作から運用(SEO対策、MEO対策、WEB広告)の経験あり。 車買取業者毎の強みを明確にしたうえで、集客力のあるサイトを制作します。 車買取業に限らず、幅広い業界におけるWEB集客のノウハウを元に、お客様の集客貢献を目指します。
査定相談をコンスタントに獲得する方法はズバリ“HPの活用”
WEBで集客をしたいということであれば、まずはホームページを作成しましょう。すべてのWEB集客の基本であり、お問い合わせや査定依頼の窓口にもなります。特にホームページを作成する際には以下のようなポイントを押さえておきましょう。
どうやったらHPからコンスタントにお問い合わせが来る?ポイントは○○
しっかりと機能しているホームページは、リードをとってくることから『人件費のかからない営業ツール』といった表現がされます。ただし、ただホームページを作っただけでは、なかなか集客(お問い合わせの獲得)にはつながりません。GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果の上位に表示されることで、はじめてアクセスが発生して、その後のお問い合わせに至ります。
アクセスを増やすためには想定ユーザー(車を売りたい人)が調べるであろう検索キーワード群を洗い出し、その中でも特に重要となるメインキーワードで検索された際に、検索結果の上位に表示されるようにサイトを設計・運用する必要があります。
次の章では上位表示を狙うべきキーワードについて解説します。また、検索キーワードでの上位表示化および上位を維持するための方法もご紹介。さらに、上位表示およびサイトへのアクセスが発生しても、お問い合わせまで至らない可能性もあるため、お問い合わせを獲得するために抑えておくポイントも最後にご紹介します。
HP全体で意識するメインキーワードは「地域名+車買取」
車買取業は地域密着型ビジネスです。たとえば会社が愛知県の豊田市にあるのであれば、やはり豊田市周辺がターゲットとなり、逆に北海道や九州の人がわざわざ車を売りに来ることは考えづらいといえます。そのため、「豊田市 車買取」「豊田市 中古車買取」というように「地域名+車買取」系のキーワードでの検索上位表示がポイントとなります。
このメインキーワードで検索された際に、自社のホームページを上位に表示させるためには、ユーザーにとって参考になるような車買取に関する様々な情報をサイト上にコンテンツとして用意する必要があります。ユーザーの事を考えて検索上位表示を目指す、このような取り組みの事をSEO対策といいます。
「地域名+車買取」で調べる人はいる?
実際にその地域にお住まいの方が、わざわざ地域名を検索キーワードにいれて調べるか疑問も残ります。ただ「車買取」とだけ入力して調べるユーザーの方が多いでしょう。
こういった単一のキーワードは上位表示化が困難で、基本的には誰でも知っているような大手の会社サイトが検索上位に名を連ねます。詳細は後述しますが、ここで重要となってくるのが「Googleビジネスプロフィール」の活用です。
【車買取業専用】意識するべき「キーワード」一覧リスト
メインキーワードでの上位表示を目指すためには、そのキーワードだけを狙えばいいわけではなく、関連するキーワードも意識する必要があります。言い換えると、そのエリアで一番、車買取に精通している(≒様々な車買取に関する有益な情報を載せている≒様々な車買取に関するキーワードで順位がついている)ホームページを目指すことになります。
以下、車買取業のホームページで順位を狙いたいキーワード例とどういったコンテンツをサイト内に作ればよいかの具体案を掲載しますので、ぜひご活用ください。
ただし、ここではTOPページやサービスページなど基本的なコンテンツがある前提で、それ以外に揃えた方がよいと思われるコンテンツ案を中心にご紹介します。また、あくまで一例であり、これさえやればそのエリアで一番のホームページになれるとは限りません。
キーワードカテゴリ | 検索キーワード | 検索需要 | 検索意図 | 検索に対して受け皿となるコンテンツ例 | 上位表示のための戦略 |
---|---|---|---|---|---|
メインキーワード | 豊田市 車買取 | 100 | ・車買取できるところを探している ・近所で車買取できるところを探している |
TOPページやサービスページなど | メインキーワードを直接ねらうのではなく、HP全体で各種コンテンツ※3を拡充する。最終的にメインキーワードでの上位表示に繋げる。 |
豊田市 中古車買取 | 30 | ||||
車買取 | 300※1 | ||||
車買取 近く | 100※2 | ||||
情報を得るためのキーワード | 車買取 流れ | 260 | ①この店舗の車買取の流れを知りたい ②一般的な車買取の流れを知りたい |
①サービスページ ②コラム |
①サービスページなどで流れについて言及する。 ②コラムで分かりやすく一般論を解説する。 |
車買取シミュレーション | 210 | ・査定額をシミュレーションしたい | シミュレーションができるお役立ちコンテンツ | 目安価格をだせるような計算ツールをいれる。また買取価格に対して、高価買取を強みとできる場合は大手における相場とそれぞれ出すとよい。 | |
車を売るタイミング 税金 | 100 | ・車を手放す際に税金回りがどうなるか知りたい | コラム | コラムで分かりやすくユーザーに情報を届ける。 | |
車買取 下取り どっち | 70 | ・下取りと買取どちらがいいのか知りたい | |||
情報を得るためのキーワード 車の状態関連 |
車買取 車検切れ | 390 | ①車検切れの車に対応している買取店を探している ②車検切れの車の買取はどうなるのか知りたい |
①サービスページ ②コラム |
①サービスページなどに対応している車の状態について言及する。 ②コラムで各種車の状態に応じた、買取時の留意事項(普通の中古車との違いや必要な手続き、注意点など)についてまとめて紹介する。 |
車買取 傷だらけ | 260 | ①傷が多い車も対応している買取店を探している ②傷が多い車の買取はどうなるのか知りたい |
|||
車買取 ローン残ってる | 100 | ①ローンの残っている車の対応をしている買取店を探している ②ローンの残っている車の買取はどうなるか知りたい |
|||
車種名系買取キーワード | プリウス 買取 | 390 | ・プリウスの買取について知りたい ・プリウスの買取事例について知りたい |
買取事例 | プリウスに限らず、車種名の入った検索キーワードもかなりの数があるため、車種ごとの買取事例などのコンテンツを増やすことが有効。 |
プリウス 事故車 買取 | 40 | ・プリウスの事故車買取について知りたい ・プリウスの事故車買取事例について知りたい |
※:上記検索需要はGoogleキーワードプランナーを使用した数値のため、あくまで推定値
※1:豊田市のみでの検索需要
※2:豊田市のみで類語も含む検索需要
※3:各種コンテンツはキーワード調査をせずとも必要と分かるような基本的な情報コンテンツ(サービス内容や強み、会社情報など)からお客様の声や買取事例などの実績情報コンンツ、キーワードから類推される知識系情報コンテンツなど
上の表でも言及している通り、メインキーワードでTOPページを上位に表示させるためには、TOPページに対してだけ何かをすればよいわけではなく、サイト全体での評価を高めることがポイントとなります。
コンテンツ作りのポイント
一般的にオリジナルの情報が盛り込まれたコンテンツなどは評価されやすい傾向にあります。上記の表では比較的基本情報よりのコンテンツ案が多いため、その点に留意しましょう。
ただし、基本情報系のコンテンツは、どうしても他のサイトの記事と似たり寄ったりになるかと思います。オリジナル性を出すことが難しいかもしれませんが、他所と被っていたとしても、サイト全体で見たときに基本的な情報がないよりは、あった方が検索エンジンからの評価につながりやすくなります。
上記の表にないようなコンテンツ作りもオリジナル性を出すために必要です。ネタ作りに困った場合はプロの意見を聞くのも手です。CMSproでは無料相談も行っておりますのでお気軽にご参加ください。
集客に直結する「買取実績」と「口コミ」の重要性
メインキーワードでの上位表示化を目指す際に、定期的なサイトの運用も重要となります。そこでうまく活用したいのが買取実績やユーザーの口コミなどのコンテンツです。
これらのコンテンツを定期的に更新していくことで、サイト全体の評価向上につながるだけでなく、ユーザーからの信頼度も大幅に上昇し、お問い合わせや査定につながる可能性が飛躍的にアップします。
車買取業にとってHPの活用が向いている理由
様々な集客方法がある中で、HPの活用が車買取業に向いている理由についてご説明します。
HPを活用する以上、口コミや買取事例といった実績系コンテンツが必要になってきます。
とはいえ、事業をはじめて間もない頃やサービスによってはそういった情報を集めることすら難しく、またそもそもHPの制作に回せる十分な資金がない場合も多くあります。
車買取業に関して言えば、0から独学で始める方より、FC展開しているような会社にまず入ってから独立するパターンが多いかと思います。その場合、それまでのツテ経由での売上や買取実績情報を駆使することで、HPを有効に機能させる状態まで持っていきやすくなります。
サービスの特性上、お客様に直接お会いして、口コミを集めやすいという点も追い風ですね。
「買取実績」をサイト内に入れる効果
車を売却するユーザーは「車種名+車買取」で検索し、買取価格や買い取ってくれる業者を探すケースもしばしばあります。そこで、買取車種や参考価格、写真などの実績を掲載することで、ユーザーが知りたい情報とマッチさせられるようになります。また、買取実績が豊富であればあるほど、「ここなら信頼できそう」「多くの人から選ばれているから間違いなさそう」といった印象を与えることが可能です。
実際に買取実績ページを閲覧したユーザーはお問い合わせや査定に結びつきやすい傾向があります。
「口コミ」をサイト内に入れる効果
特に車の買取はある意味、依頼する側にとって大きな取引・決断となるため、実際にサービスを利用したユーザーの口コミ情報を参考にして、その会社が信頼できるかどうかを判断します。特に2022年より度々、大手中古車業者による不祥事が発生し、ユーザーの目はよりシビアになっています。
買取実績と同様に、口コミに関しても閲覧したユーザーはお問い合わせや査定につながる可能性は高い傾向にあります。実際のところ、お問い合わせをする後押しもになっていると思われます。
ちなみに口コミはアンケート用紙などをスキャンしたものでも、パソコンなどで入力したものでも、どちらでも問題ありません。アンケートを掲載する場合は、事前にお客様に掲載可否を確認しておくと、トラブル防止につながります。また、紙の場合はスキャンしたものと併せて文章に起こしてサイト上に反映することで、想定外の検索キーワードでのサイト流入も期待できます。
オンラインで口コミを収集する場合は、Googleビジネスプロフィールに口コミを投稿してもらうのが非常に効果的です。詳しくは後ほどご紹介します。
「買取実績」と「口コミ」は定期的な更新が重要
ホームページを見た検索ユーザーに信頼感を与えるためには、定期的に情報を発信していくことが大切です。
何年も前の情報しか掲載されていない、実績が全然ない、あるいは口コミが集まっていないとなると、「評判が悪いのでは」「しっかり対応してくれるかどうか心配」といった疑念がユーザーの中に生じて離脱につながってしまいます。
逆に実績や口コミが豊富であれば安心感や信頼感の獲得につながる上、コンテンツが増えてSEO効果も得られ上位表示もされやすくなります。
ホームページを定期的に更新していくのは大変なことで、途中で挫折されてしまわれる方が非常に多いです。そこで重要なのは誰でも更新していける「しくみ」を作ることです。
CMSproではホームページの制作とコンテンツの運用をまるっと代行します。WordPressを使うことで、プログラミングやWebの専門知識がなくても、どなたでも簡単に更新することが可能。自社に合わせた使いやすい仕様にカスタマイズすることもでき、ホームページを定期的に更新するしくみが構築できます。
流入が増えてもお問い合わせが増えるとは限らない
以上のような施策を行えば、サイトへの流入数は増加することでしょう。しかし、流入が増えても必ずしもお問い合わせや査定依頼の増加につながるわけではないことには注意しましょう。
肝心のサービスに魅力がなければホームページにアクセスが集まったとしても、他社比較をした結果、お問い合わせまで至らないこともありえます。WEB集客に注力する際には、ぜひ一度自社のサービスの内容を見直し、強みがあればそれを積極的にホームページで押し出していき、必要に応じてサービスの改善に取り組んでみましょう。
【参考例を紹介】自社の強みをアピールしてお問い合わせ率アップ!
自社の強みについて、そもそもイメージできていない方は、例えば以下のような強みが作れるか参考にしてみてください。
1.ギリギリまで高く買取できる~大手との差別化例~
やはり車買取業者を探しているユーザーは「なるべく高く売りたい」という気持ちが一番大きいです。そこで、もし中古車市場のオークション経験が豊富で、利益が出るギリギリのラインまで査定額を高く設定できることができるノウハウがあれば、それを武器としてホームページで打ち出しましょう。
大手では査定額を出すにあたって、ある程度マニュアル化された基準額があったり、色々な理由をつけて査定額よりも減額することがあったりする場合、買取価格が安くなってしまうといったデメリットもあるかと思います。そのため大手との差別化をはかるうえで、とても有効なアピールポイントになると言えます。
2.事故車・水没車など特殊車両も対応OK~車種の状態を考慮した差別化例~
例えば事故車や水没車などの特殊な車両の買取にも対応している点を強みとしてホームページ上でアピールする手もあります。これらの車は廃車にするしかないというイメージがあり、実際に買取を断る業者も少なくありません。
廃車やスクラップになるような車でも修理してオークションに回せるノウハウがあれば、それを強みとしてホームページで打ち出しましょう。一般的な中古車だけでなく、事故車や水没車に関するお問い合わせにつながります。
3.お客様の愛車を大切に「愛車第一主義」~ターゲット像を考慮した差別化例~
ユーザーの中には長年大切に乗ってきた車に愛着をお持ちの方も少なくありません。そうした想いを汲み取ったサービスを提供している場合、そのことを軸にホームページを構成します。
そうすることで、ただ高く買い取ってもらいたいのではなく、愛着があるがゆえに手放したくても手放せないユーザーや、手放した後も大切に扱ってほしいと思っているユーザーからのお問い合わせにつながります。
価格に関しては他社も真っ先に意識するポイントになりますので、その他こういったサービスに対する姿勢を活用する方法も有効です。
HPと併用して無料ツール「Googleビジネスプロフィール」を活用しよう
ここまでホームページを使った集客手法をご紹介してきました。前述のとおり、車買取業は地域密着型ビジネスであるため、「地域名+車買取」といったキーワードで検索上位を目指すことが重要となります。
その際にホームページと同じくらい、重要で活用するべき無料ツールが「Googleビジネスプロフィール」です。基本的に周辺地域のサービスを調べるような検索に対して、Googleの検索結果にはGoogleマップと店舗一覧(3件ほど)が表示される領域(以下マップ領域)が存在します。Googleビジネスプロフィールを用いることで、このマップ領域にも表示されることになり、サイトへの流入やお問い合わせにもつながります。
「地域名+車買取」と検索したときに通常の検索結果一覧上に加えて、マップ領域でも自社サイトが表示されるといった状態を作り出すことができれば、更なる効果が期待できます。ホームページと同様にマップ領域での上位表示を目指すにはGoogleビジネスプロフィールで登録できる情報の定期的な更新がポイントになります。“各種情報を継続して発信する”という意味での更新だけでなく、ユーザーからの口コミを記入する機能もあるため、“定期的に口コミを獲得する”という意味での更新も重要です。またこういった取り組みを「MEO対策」と言います。
車買取業者がGoogleビジネスプロフィールで口コミを集める方法
Googleビジネスプロフィールの活用したい機能として、先にも触れた「口コミ」機能があります。車買取業者の場合、車の査定や引き取りの際にお客様に直接会う機会があるため、その際に口コミの投稿について案内します。サービスに対しての評価について書いていただく場合は、打診するタイミングとして、やはり車を引き取る際がよいでしょう。
口コミはGoogleアカウントがあれば誰でも投稿でき、また口コミを入力する画面を開くためのURLやQRコードも作成できるため、それらをお客様に渡す名刺やチラシなどに印刷しておくと案内もしやすくなります。
Googleビジネスプロフィールは単体キーワードにも有効
Googleビジネスプロフィールの優れた点として、「車買取」といった単体系キーワードの検索結果にマップ領域が表示される場合、ユーザーの目につきやすいというメリットがあります。上述の通り、単体系のキーワードの場合、検索結果には大手企業のサイトが上位に名を連ねることが多く、上位表示化は困難です。ただし検索ユーザーの所在地を元に、単体キーワードで調べた検索結果にマップ領域を表示してくれる場合もあります。
車買取でWEB集客にお困りの方はCMSproにご相談ください!
今の時代、車買取業においてもWEB集客は避けて通ることはできません。車の売却先を探しているユーザー、処分に困っているユーザーに響くような情報をホームページやGoogleマップで発信すれば、お問い合わせや査定依頼の件数をコンスタントに獲得できるでしょう。一方で、ほかの業務もある中でWEB集客にばかり力を入れるわけにはいかないという方も少なくないかと思います。
もしどこかに外注したい、相談したいといった方はお気軽にCMSproにお問い合わせください。SEOに強いホームページを設計・制作し、お客様でも更新作業がしやすいシステムを構築。さらにはホームページ制作後のSEO対策やMEO対策まで代行可能です。サイト運営に手を煩わせることなくビジネスに集中できます。
監修者谷口 翔太リンヤ株式会社 代表取締役
2007年「リンヤ株式会社」を創業。WEBマーケティング歴16年。草創期より一貫してWEBマーケティング の専門家として、多くの企業の収益向上に貢献。これまでに手がけた企業は2902社。豊富な経験を活かし、SEO対策を中心とした効果的なWEB施策により集客最大化を図る。HP制作から運用まで顧客企業をトータルでサポートしている。