WEB集客に取り組んでいるとLPもしくはランディングページという言葉をよく耳にします。中には制作会社の担当者から、あるいはセミナーなどで「LPを作りましょう!」と言われた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そもそもホームページがあるのにわざわざLPを作る必要があるのでしょうか?
この記事ではLPを作るメリットや注意点について解説。さらにはプロが使う「LPの売れる型」についても特別にお伝えします。
目次
【結論】WEB集客にLPは有効なのか?
結論からいうとLPを設けるのは非常に有効です。しかし、ただLPを作っただけではなかなか売上アップにつながりません。むしろまったく反応がとれず、労力や費用の無駄になってしまう可能性もあります。
LPが有効なのはなんらかの広告を使う場合、あるいは広告に代わるアクセスの流入経路を設けることが前提です。その理由は後述しますが、まずはLPがWEB集客において非常に効果的な施策であることは自信をもって断言します。1枚のLPで商品が飛ぶように売れた例、驚くほどの莫大な利益が出た例も少なくありません。それだけLPのちからは大きいのです。
すでにホームページを持っていたとしても、広告などの施策を行うのであれば、可能な限りLPも用意しておきましょう。
LPがWEB集客に有効足り得る4つのメリット
LPが訴求(営業)に全振りできる4つの特徴(メリット) |
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1, 他ページへのリンクは存在せず、CV導線のみ存在する |
2, 購買意欲の高まりそうな順序で読ませることができる |
3, SEOを意識する必要がないので100%反響を得るためだけのページを作れる |
4, ユーザーの印象に残す特徴的、もしくは派手なデザインを採用できる |
LPとは簡単に言ってしまえば「商品やサービスを売るためのWEBページ」のことです。ホームページには商品やサービスの訴求だけでなく、会社概要や会社案内、代表者の挨拶、求人情報など、会社に関わるありとあらゆる情報を網羅しますが、LPは商品やサービス訴求に全振りしたページです。
ホームページはSEOで順位を上げなければアクセスが集まらないため、内部リンクやコンテンツを充実させる必要があります。しかし、LPの場合は広告などでアクセスを集めるため、それほどSEOを意識する必要はありません。無駄なリンクがなく、見込み客にとって必要な情報だけを網羅することができ、CV(購入や申込み、問い合わせなどのユーザーにとって欲しい行動)への動線も売れるように設計できるため、売上アップにつながるのです。
また、ホームページはその企業のブランドイメージに合わせてデザインをする必要があります。ホームページは見込み客となる人はもちろん、ビジネスパートナーや投資家、就活生や求職者などさまざまな人が見るため、どんな人にでも会社の特長がわかるような構成にしなければなりません。LPであれば購買意欲が高まりそうな順序で見込み客にメッセージを伝えることができます。また、ホームページではできないようなインパクトがあるデザイン、購買意欲を高めるようなデザインを採用することも可能です。
LPを有効活用させるおすすめの広告
LPを活用できる主要な広告 |
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1, リスティング広告(Google,Yahoo!) |
2, SNS広告(Instagram,Facebook,LINE,TikTok etc.) |
3, DSP |
4, アフィリエイト |
LPと相性が良い広告としてはGoogleやYahoo!のリスティング広告が挙げられます。リスティング広告とは検索結果画面上に表示される広告のことです。ユーザーがキーワード検索をした際に表示された検索結果画面上からLPに誘導することで、CVにつながりやすくなります。特に緊急性の高いニーズが背景にあるキーワード(トラブルが発生した、機械や設備が故障したなど)の場合は非常に有効です。
Instagram、Facebook、LINE、TikTokなどに表示されるSNS広告もLPとの相性が抜群です。画像や動画、文章などで商品やサービスの魅力を感じたユーザーが、必要な情報が網羅されCV動線が設計されているLPに流入することで、やはりCVにつながりやすくなります。飲食店や小売店、サービス業にもおすすめです。
他にもDSP(Webサイト上に表示されるバナータイプの広告)や、第三者が自身のサイトで商品を宣伝してくれるアフィリエイトにもLPは非常に有効です。
そもそもLP(ランディングページ)とは?広義と狭義の意味の違いも解説
ランディングとは「着陸」や「着地」を意味する英単語です。LP(ランディングページ)とはサイトの訪問者が最初に到達するページのことを指します。広義では広告のみならず検索エンジンや他のサイトのリンクも含め、ユーザーが最初に到達するページのことを指します。たとえばユーザーが検索エンジンでキーワードを検索し、それで会社概要のページが表示されてユーザーが訪問した場合、そのユーザーにとっては会社概要がランディングページとなるのです。広告を出稿する際にホームページのTOPを指定した場合、それがランディングページとなります。
狭義では前述のとおり購入や申込み、問い合わせなどのCVへの誘導に特化した、「商品やサービスを売るためのWEBページ」のことを指します。ユーザーを狭義のLPに誘導する方法としては広告などが主な手段となります。今回の記事はこちらの意味合いのLPについて解説しています。
特に制作会社や広告会社、あるいは社内でWEB集客に関してコミュニケーションをとる際には、どちらを指しているかを正しく認識することが大切です。
ホームページとLPの違い
ホームページもLPも、WEBサイトであることには変わりありません。大きな違いは目的です。ホームページは商品やサービスのことはもちろん、会社のこと全般を知ってもらう目的で開設します。そのため、訴求ページはもちろん、会社概要や代表者の挨拶、沿革、アクセス情報、採用情報など、さまざまな情報を掲載する必要があります。
一方、LPは商品やサービスを売り込むのが目的です。商品・サービスに関する情報とCVまでの動線(申し込みフォームや問い合わせフォームなど)を1つのページにまとめます。
ホームページが会社案内のパンフレットであれば、LPは各商品・サービスのチラシに近いイメージです。
LPの注意点(デメリット)も把握しておこう
LPを作成して広告で誘導することで、売上が伸びて大きな利益が上げられる可能性があります。しかし、LPの製作はいいことばかりではありません。場合によっては意図した結果が出ない、無駄に終わってしまったという結果になることもあります。以下の注意点を意識してLPを制作するかどうかを決めましょう。逆に以下のことを把握しておくことで、LPの正しい向き合い方もわかってきます。
LPの4つの注意点(デメリット) | |
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1, SEOは現実的ではない | 2, 制作コストが高い |
3, 直帰率が高い傾向がある | 4, 広告費がかかる |
SEOは現実的ではない
LPでSEO対策をして検索上位を目指すのはごく一部の例外を除き、現実的ではありません。その理由はLPの特徴です。LPは1ページが基本となります。SEOを実施する競合他社は複数ページを有するWEBサイトを利用して最適な対策を実施してきますので、LPでそれら競合と勝負するには限界があります。
しかし、LPは広告を使ってアクセスを集めるのが前提であるため、そもそも検索上位を目指す必要はありません。むしろ無理にSEOを意識すると訴求も中途半端なものとなってしまい、SEOでも広告でも、成果が出なくなってしまいかねません。LPを制作する際にはSEOは度外視し、とにかく訴求だけに注力するようにしましょう。
制作コストが高い
制作会社など外部に発注する場合は制作費が必要です。LPでは商品・サービスを売り込むためにデザインや原稿を作り込みます。また、1ページのみを新しく制作するため、ホームページに新規ページを追加する場合よりも単価が高くなってしまう傾向があるのです。詳しい制作費は後ほどご紹介します。
自社で制作する場合は人件費やツール、素材の購入費などを除けばほとんど費用はかかりません。ただし、LPには「売れる型」というものがあり、デザインや原稿にもそれぞれノウハウがあるので、制作費を投資と捉えてプロに任せるのも手です。制作費が余裕で回収できるほど売上が伸びる可能性も十分にあります。
直帰率が高い傾向がある
直帰率とはサイトに訪れたユーザーがそのまま離脱してしまう割合のことです。一般的に直帰率が高いことは良くないことと捉えられます。ユーザーが離脱するのはそのページの内容に満足していない、あるいは会社や商品・サービスに対して魅力を感じていないということになるためです。
しかし、LPの場合はそもそも他のページへの内部リンクがなく、離脱するかCVに至るかの二択となるため、直帰率は高くてもある意味当然です。一般的なサイトの直帰率は50%程度ですが、LPの場合は70~90%となります。重要なのは直帰率ではなく、しっかりとCVが獲得できているか、CV件数やCVR(成約率)が目標値を達成しているかどうかです。
流入動線をセットで考えることが前提(広告費がかかる)
繰り返しになりますが、LPではほとんどSEOでの流入が期待できません。リスティング広告やSNS広告などの有料広告を使った誘導が前提となります。そのため、LPをただ作っただけではほぼ成果は出ず、広告とともに進めていくことが必須です。
デジタル広告がメインですが、アナログ広告の誘導先としても効果的です。たとえばチラシや看板、バスや電車の吊り革広告などにQRコードを載せてLPに誘導することでCVにつなげることもできます。オンライン・オフライン関わらず、LPへの「流入動線」を作っておきましょう。
LPはどのように用意したら良い?費用相場は?
LPを制作する方法としては主に「制作会社に依頼する」「フリーランスに外注する」「自社で作る」という3通りがあり、それぞれ一長一短です。また、先ほどもご説明したとおり、LPの制作を外注する場合は制作費が必要となります。ここからは各方法のメリット・デメリットとLPの制作費の目安について見ていきましょう。
費用のことも考慮すべきですが、大切なことはLP制作の後に広告という施策があるということです。たとえば同じ10万円の広告費を使ったとしても、1件CVを取るのと10件CVを獲得するのでは大きな差があります。成果や費用対効果を大きく左右するのはLPの質ですので、真剣に考えてみましょう。
LP制作の3つの方法 | ||
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1, 制作会社に依頼する | 2, フリーランスに外注する | 3, 自社で作る |
制作会社に依頼する
まずはホームページ制作会社や広告代理店などに依頼するという方法です。現在依頼している会社に依頼する、新規で探すなどがありますが、可能であればLP制作と広告運用、ホームページの制作・運用をすべて任せられるのが理想です。特に新規で探されている場合は、すべてのWEB施策を任せることで、デザインを統一できる、各施策をリンクさせながら進められるなどのメリットが得られます。
費用相場は簡易的なLPであれば20~30万円程度、本格的なものであれば40~100万円程度です。費用は3つのなかではもっとも高額になりがちですが、制作会社や広告代理店であればLPの制作実績やノウハウも豊富なので、質が高い・売れるLPができる可能性も高くなります。
フリーランスに外注する
WEB制作を請け負っているフリーランスやWEBデザイナーなどに外注する方法です。最近ではクラウドソーシング(仕事を発注したい企業や人と、仕事を請けたいフリーランスをマッチングするWebサービス)で簡単にLPを制作してくれる外注先を見つけることができます。費用は相手によりますが、数万~15万円程度です。
コストを抑えることができますが、LPの制作には戦略的構成、企画、デザイン、ライティング、コーディングなどの幅広いスキルが必要で、これらをすべて兼ね備えている人は少ないため、どうしてもクオリティ的には制作会社のほうが高い傾向があります。また、中には仕事に対する責任感が欠如しているフリーランスも存在し、納期に間に合わない、納品されない、意図したものを作成してくれないといったトラブルが発生するリスクもあるため、慎重に依頼先を見極めることが大切です。
自社で作る
ご自身あるいは会社のスタッフに依頼して自社で作る方法もあります。ツールの利用料や画像などの素材の購入費などがかかりますが、今はワードプレスをはじめとした無料ツール、無料素材も豊富にあるので、ご自身で企画して無料のツール・素材を使える技能があれば、ほぼ無料で作ることも可能です。
ただし、そもそもサイト制作ができる人材がいなければ自作することは叶わず、品質も制作者次第となります。経験者であれば作れないこともないですが、やはり成果を上げるとなるとノウハウが豊富な専門家に任せたほうが安心です。
効果の出るLPはココが違う!ポイント5選
効果の出るLPのポイント5選 |
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1, 3C分析を行い、ターゲットニーズ・自社の強み・競合差別化をしっかり把握する |
2, 自社サービス・商品をユーザーが購入してくれる営業の勝ちパターンを考える |
3, 次項で紹介するLP構成の「型」を理解する |
4, 勝ちパターンを型に当てはめていく |
5, キャッチコピーやニーズ顕在化・ユーザーベネフィトを表現する言葉を捻る |
成果が出るLPはちゃんと考えられていて、デザインから動線、原稿まで、細部にまで作り込まれているものです。そうしたLPを作るためにはポイントがいくつかあります。
まずは3C分析(顧客・市場、競合、自社)を行い、自社の強みや競合との差別化、そしてなによりターゲットのニーズを捉えた上でアピールポイントを考えることが大切です。
LPは端的にいうと営業マンです。購買意欲を高まるような営業トークをLP上で再現し、ユーザーにそれを体験してもらう。これがLPの本質といえます。
たとえば成績がいい営業マンが毎回使っている営業トークやキラーフレーズをLPに反映することで、WEB集客の成果も大きく上がるかもしれません。勝ちパターンをLPの型にあてはめていくことが大切です。
WEBマーケティング会社が使う、プロ直伝のLPの型を紹介!
何事にも型があります。前述のとおり、成績がいい営業マンのトークにはパターンがあるはずで、それをLPに展開することで、WEBでも成果が上がる可能性があります。また、テレビショッピングもだいたいパターンが決まっています。
LPも例外ではありません。弊社も含めてLP制作のプロは概ねノウハウがあり、「LPの売れる型」というものをもっているものです。それを今回特別に公開します。
ただし、以下はあくまでオーソドックスなパターンです。フレームと捉えて、自社のサービスや商品に応じてアレンジする必要があります。多くのWEBマーケティングのプロも、型を基本としてクライアント様の状況に応じて柔軟に変更し、一番良いと思われる独自のLPを作り込んでいるのです。
【まとめ】
商品・サービスの売り込みに特化したLPを制作して広告などで誘導することで、大きな利益を上げられる可能性があります。とはいえ、ただ闇雲に作るだけでは、あるいは流入動線なしでは、なかなか成果は得られません。広告も含め、しっかりと準備をし、設計を作り込んでいくことが大切です。
CMSproではLPの制作から広告の運用まで一貫して対応可能です。今回ご紹介した「LPの売れる型」をベースに、お客様に応じた「売れるLP」を制作します。ただいま、WEB集客の無料相談会も実施中です。LP制作に興味がある、どう分析していいかわからない、広告でなかなか成果が出ない、LPにもホームページのSEOにも力を入れたい……このような想いがありましたら、お気軽にご参加ください。
監修者谷口 翔太リンヤ株式会社 代表取締役
2007年「リンヤ株式会社」を創業。WEBマーケティング歴16年。草創期より一貫してWEBマーケティング の専門家として、多くの企業の収益向上に貢献。これまでに手がけた企業は2902社。豊富な経験を活かし、SEO対策を中心とした効果的なWEB施策により集客最大化を図る。HP制作から運用まで顧客企業をトータルでサポートしている。