おはようございます。
谷口です。
昔、何かの本で
「中小企業は、価格勝負をしてはいけない。」ということが、
書いてあったことを記憶しています。
当時は、格安路線が、当たっていけいけどんどんだったので
「へ~そうかもね。」位の感想しかなかったのですが、今は、まさに
その通りだと思います。
中小企業の格安路線は、従業員および経営者にしわ寄せがいきます。
経営者は、利益が出る大企業の格安路線もありますが、
例えば、さんざん叩かれていた居酒屋の◯民さんなどのやり方を見ていて、
「自分がよければいいのかよ?」と思ってしまい、
それはそれで倫理的にどうかと思います。
格安路線の受益者は、もちろん消費者でその点は
いい面もあります。
しかし、サービス提供者にとっては、とりあえず売上が、たって
生活は、できるけど、長く働いて数を出さないと最低限の稼ぎも確保できないので
労働時間が、長くなり、微妙です。
長時間労働で稼ぎが、よければ、いいのですが、
そもそも格安路線で、生み出す付加価値が、低く
長く働いて数を出してやっと、そこそこのレベルなので決していい金額は、稼げません。
経営者にしても安くして数が、出るとはいえ、中小企業で
そもそも人員が少なく数に限りがあるため
一件あたりの粗利も低く儲かりません。
自分の周りの中小企業の儲かっている社長さんで格安路線で、儲かっている人は
殆どいません。
そのことに、4年前に、気がついていながらも
「自分なら工夫して格安路線でも儲かる!」と思っていました。
バカでした。。完全に勘違いで、間違えていました。
若くして企業を上場させたりする本当の天才なら違うのかもしれませんが、
自分のような凡人が手を出すものではなかったと今では、思っています。
しかし、実際問題として、自信をもって、値付ができずに、
また、売上を確保したいという切実な思いから値段を
安くしてしまうという方がいるということも
自分もそうだったのでよくわかります。
前置きが、かなり長くなりましたが、
そういう方に向けて、この記事では、どう値上げをしたいくかに
ついて説明します。
値上げ=提供する価値をあげる
ということです。
ここで、値上げを先にするのか、価値を上げることを先にするのか?
と悩みます。
どちらも正解だと思います。
勇気のある方は、まず値上げをしてから追い込んで一気に価値を上げる
という方法もいいかと思います。ハイリスクハイリターンですが。
自分の場合は、社員とのチーム戦なので、
まず、値上げをして一気に自分と社員にムチを入れてレベルを上げる
という自信がなかったの、時間をかけて、価値を
上げてから段階的に値上げをしていくという方法を取りました。
価値というとあいまいですが、
昼定食の例が、価値を説明する上でわかりやすいです。
近所の定食屋さんAは、店舗のまどにやたらとPOPを貼って必死です。
しかし、メインメニューは、700円と微妙に安いですが、
ごはん、魚か肉の主食(小さい)、サラダ(少ない)、味噌汁、つけもの
という構成でなんだか物足りない上に味も普通です。
残念ながら定食屋さんAは、流行っていません。
一方で、私が、週1で通う定食屋さんB。
こちらはメインメニューは、850円で
ごはん、鳥肉(ボリュームたっぷりでうまい)、野菜(たっぷり)、冷奴、豚汁
とかなり充実している上にうまいです。しかも、ごはんと豚汁はおかわりができます。
もちろん流行っているので、12時に行くと並びます。
誰がどうみても定食屋さんBのほうが価値があります。
値段を上げるのであれば、質を上げるか量を増やすか
もしくはどちらも増やすかです。
定食屋Aが、これから流行らせてちゃんと儲けようと思うのであれば、
質もいまいちな上に品数も少ないので
両方上げるしかないです。
具体的には、原価を上げて素材の質を上げる、
さらに、納豆か冷奴か温泉玉子をつけるといった感じです。
もちろん値段を、上げるので同じ原価率か原価率を5%程度上げても
1顧客当たりの粗利の額は増えます。
サービスが、よくなると客数も増える確率が高いので
となると従業員の給料も上げれるし、経営者の利益も増えます。
これ以上書くと更に長くなってしまうので、
今回の結論は、
「中小企業の格安路線はいいことがない。」
「値上げと共に、質と量を上げる必要がある。」
ということでまた今度、質の上げ方、および社員教育について
説明したいと思います!
– 谷口翔太